これまで個人情報をメモしてあるテキストなどをPC上に保存する際には、「TrueCrypt」というソフトでつくった暗号化コンテナに保存していました。
先日のPC初期化で、あらためて暗号化コンテナをマウントするためにソフトをインストールしようとしたところでちょっと一呼吸。
TrueCrypt は現在開発が終了していますが、監査の結果もありますしとりあえず TrueCrypt を使うつもりだったのですが、せっかくなのでそのフォークである「VeraCrypt」を試してみることにしました。
目次
暗号化ソフト「VeraCrypt」
VeraCrypt
https://veracrypt.codeplex.com/
「VeraCrypt」は暗号化された仮想ドライブを作成・利用することができるソフトウェア。
現在開発が終了した「TrueCrypt」のフォークです。
TrueCrypt よりセキュリティが改善されているようで、総当り攻撃に対しても強くなっています。
「VeraCrypt」については Wikipedia の説明がまとまっているので、そちらを見ていただくといいかもしれません。
VeraCrypt(Wikipedia)
https://ja.wikipedia.org/wiki/VeraCrypt
「VeraCrypt」を使ってみる
今回は「ポータブルモード」で使ってみることにするので、インストール時の「Wizard Mode」画面で「Extract」を選択しました。
起動するとこんな感じ。
「TrueCrypt」と変わらないので、TrueCrypt を使った事があると分かりやすいかもしれないですね。
「Settings」の「Language」を開くと、「日本語」がすでに用意されています。
これを切り替えれば日本語化は完了。
「各種設定」画面。
TrueCrypt との違いは一番下から2行目の「Temporary Cache~」だけかな?
「TrueCrypt」で作成した暗号化コンテナのマウント
VeraCrypt のバージョン1.0fから、TrueCrypt フォーマットのコンテナを開いたりできるようになっているとのことで。
実際に TrueCrypt で使っていたコンテナを扱えるか確認してみます。
暗号化コンテナを選んでマウントすると、パスワードの入力画面。
ここで「TrueCrypt Mode」にチェックを入れておきます。
マウントできました。
ファイルのコピーや作成なども特に問題なくできそうです。
「VeraCrypt」で暗号化コンテナを作成してみる
VeraCrypt でボリュームの作成をしてみます。
これも TrueCrypt と同じ感じですね。
「ボリュームの作成」から「暗号化されたファイルコンテナを作成」を選んで「VeraCrypt標準ボリューム」を作成してみます。
作成・マウントしてみました。
特に変わった点はないですが、TrueCrypt に比べハッシュアルゴリズムの反復回数が多くなっている分、マウントの速度が少し遅いです。
頻繁にマウント・アンマウントをするような使い方だと、少し気になるかもしれないですね。
また VeraCrypt で作成した暗号化コンテナは、TrueCrypt でマウントはできません。
乗り換えるべきかどうか迷いどころ
以前 TrueCrypt で使っていた暗号化コンテナもとりあえず問題なく使えそうなので、VeraCrypt に乗り換えてしまっても困ることはなさそうな感じ。
そうすると個人的にひっかかりそうなのは、やっぱり暗号化コンテナのマウント速度。
TrueCrypt コンテナでは充分早いけれど、VeraCrypt コンテナはマウントとアンマウントをちょこちょこする自分の使い方だと気になってしまいそう。
セキュリティ的に強いのはとても大切なことですが、少し TrueCrypt で様子を見てみようかなと思ったりもしてしまいます。
なかなかの悩みどころですね。