普段何気なく使っている言葉の中には、改めて考えるとどうしてその表現をするのか分からない言葉がけっこうあったりします。
ちょっとした文章を書いていたのですが、その中で「ひょんなことから」という表現を使いました。
いつもは気にも留めていなかったのですが、改めて文字にしてみたら「ひょん」って何なのか無性に気になってしまい。
一度気にしてしまったらもう頭から離れなくなってしまったので、ちょっと調べてみることにしました。
「ひょんな」の意味
「思いがけないさま」・「意外な」・「奇妙な」を意味する連体詞。
自分的には「思いがけないさま」が一番しっくりきます。
「奇妙な」までいくと、ちょっと強すぎてしまうかも。
いずれにせよ自分が普段イメージしている表現の感じは間違ってなさそうですね。
「ひょん」の由来
「ひょん」という表現の由来とされるものはいくつかあるようです。
「凶」の中国語の読みから
「不吉な」を意味する「凶」の中国語の読みに「ひょん」があり、そこから「ひょんなこと」というようになったという説。
室町時代には「奇妙な」という意味が強かったようなので、「不吉な」が「奇妙な」に転じた感じなんですかね。
実際に中国語の読みを聞くと「しょん」みたいな感じでしょうか。
「ひょんの実」から
「イスノキ」の事を別名で「ヒョンノキ」というそうで、このイスノキにできる虫こぶを「ひょんの実」というそうです。
この虫こぶは内部が空洞で、唇をあてて吹くと「ひょう」という音のなる笛として使うことができ、これが「ヒョンノキ」の由来と言われているようです。
このちょっと奇妙な「ひょんの実」から「ひょんな」という表現ができたという説。
「ヤドリギ」の呼び名から
「ヤドリギ」は他の大木に半寄生して生育する潅木。
この「ヤドリギ」は東北地方の人は「ヒョウ」と言うそうで、古くは「ホヨ」とも言うそうです。
この「ヒョウ」という音が「ヒョン」に変化して、「ひょんな」の由来になったという説。
確かに他の木に寄生して育成する「ヤドリギ」は不思議で意外な存在かもしれません。
由来っていっぱいあるんですね
というわけで由来を見てみたわけですが、いろんな説があるものですね。
どの由来もぜんぜん知らなかったわけですが、由来どころか「イスノキの虫こぶ」や「ヤドリギ」が実際どういうものなのかも初めて知りました。
こういう知らない言葉を調べることをきっかけにして、そこから今まで知らなかった事を初めて知っていくというのもおもしろいなーと思ったりしました。